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2026.09.08

2026年9月度のくすり博物館懇話会報告

中部支部

2026年9月度のくすり博物館懇話会は、9月3日(木)の午前中に開催されました。今回の参加者は11名で、以下の2つの演題の発表があり、発表中を含め、前回同様、活発な質疑応答がありました。以下、発表の概要を説明します。

① 「生き物の死にざま」 稲垣栄洋(発表者:森田)
著者は29の生き物(昆虫、魚類、動物)の死にざまを例に、生きるということの意味を解説しています。生き物はいつか死にます。でも、死ぬことはただ終わりではありません。たとえば、サケは卵を産むと一生を終えます。カマキリの3割のオスは子どもを残すためにメスに喰われます。アリやハチの中には、仲間を守るために自分の命を使うものもいます。また、死んだ生き物の体は土にかえり、植物やほかの生き物の栄養になります。こうして命は次の命へとつながっていくのです。生き物たちは長生きするためだけに生きているのではなく、新しい命を育てたり、自然の中で大切な役目をはたしたりしています。生き物の「死にざま」を知ると、「どう生きるか」も見えてきます。命の大切さや自然のつながりを学べるお話です。面白かったのは5億年の歴史を持つクラゲ、ヒトを必要としたオオカミの子孫のイヌの戦略等です。

カマキリの交尾

アリジゴクに落ちたアリ

② オポチュニティの轍(わだち)ー火星に刻まれたものがたりー(発表者:青木)
JAXAは、今年8月20日にH3ロケット10号機による火星衛星探査機(MMX)を10月20日に打上げる計画を発表しました。5年後2031年度の人類初の火星圏からのサンプルリターンミッションがスタート、今、火星に熱い視線が注がれています。今回の発表では、これまでの人類の火星探査の歴史を振り返りながら、オポチュニティ、キュリオシティ、パーサヴィアランスという3台のローバー(火星探査機)の成果を紹介しました。特に初号機オポチュニティはその設計寿命が90日間であったにも関わらず、約15年間にわたり火星の過酷な環境で稼働し、約22万枚の写真を地球に送信しました。「宙(そら)わたる教室」は宇宙物理学者でもある伊与原 新が書いた小説ですが、その第3話「オポチュニティの轍」では、荒涼とした火星表面に刻まれたオポチュニティ自身が刻んだ二本の轍の写真の解釈をめぐって保健室登校を続ける女生徒が理科教師の言葉で救われる場面が描かれています。「宙わたる教室」は2024年にNHKでドラマ化されましたが、2026年9月時点においてPrime Video、Netflixで視聴することが出来ます。

以上

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